保育ニュースまとめブログ

保育に関連するニュースや記事をまとめたブログです。保育士さんや幼稚園教諭さん、子育て中の保護者の皆さん、保育に関心をお持ちの方々にぜひ読んでいただきたいです。

都内自治体、保育所「3歳の壁」対応急ぐ

 東京都内の自治体が、子どもが3歳になったときに移る保育施設が足りない「3歳の壁」問題への対応を急いでいます。待機児童の多い0~2歳を預かる小規模保育の施設を増やしていますが、3歳からは別の保育施設が必要となるからです。補助金を設けて3歳から受け入れる幼稚園での預かり保育を拡充したり、認可保育所の3歳児の定員を増やしたりしています。

 江戸川区は今年度から、預かり保育をする私立幼稚園を対象に補助を始めました。長時間の保育を必要とする3歳児を受け入れる狙いです。幼稚園には1日8時間以上、年間220日以上の開園を求めます。1日単位だけでなく、月額での利用料金の設定も補助金を受給するための要件としました。予算額は7,680万円。

 区内では、今年度から14カ所の幼稚園が預かり保育を拡充しました。幼稚園によって開園時間は異なりますが、多くの幼稚園が朝8時から開園し、午後5~6時まで開きます。なかには午前7時から午後8時まで預かるところもあります。同区の担当者は「フルタイムの働き方では利用が難しいかもしれないが、非正規雇用などの場合の保育需要に対応したい」と話します。

 これまで同区では3歳児の待機児童はゼロでしたが、今年初めて15人が待機児童となりました。今後は、フルタイムの働き方でも子どもを預けられるように、預かり保育の拡充や延長について、幼稚園に協力を求めていきます。

 豊島区は、区立の認可保育所の定員の見直しを検討しています。小規模保育と認可保育所に在籍する2歳児が、そのまま3歳児クラスに上がると仮定すると、現状では最大63人分の3歳児定員が足りなくなることが判明。

このため、19カ所ある区立の認可保育所に、2歳児の定員を減らすなどし、3歳児の定員を数人増やしてもらうように要請しました。さらに今後、新規開設する私立認可保育所にも3歳児の定員を増やすように呼びかけます。

 昨年度から幼稚園での預かり保育を先進的に進めているのが練馬区です。区内で40ある私立幼稚園のうち、預かり保育をする13の幼稚園を「練馬こども園」と認定。多くは土曜日は休みですが、平日は保育所並みの11時間にわたって開園しています。現在、926人分の定員を確保。今後、定員をさらに拡大していきたい考えです。