保育ニュースまとめブログ

保育に関連するニュースや記事をまとめたブログです。保育士さんや幼稚園教諭さん、子育て中の保護者の皆さん、保育に関心をお持ちの方々にぜひ読んでいただきたいです。

待機児童2年連続増 保育希望に追いつかず

 全国で保育所に入れない待機児童が2016年4月時点で2万3,600人程度いることが26日、わかりました。2年連続の増加で、1年前の2万3,167人から約400人増えました。保育所の定員は10万人強増えたものの、共働き世帯の増加で入所の需要が高まっており、追いついていない状況です。政府は17年度末までに待機児童をゼロにする目標を掲げており、追加対策の検討が必要になります。

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△出典:日経新聞

 厚生労働省が待機児童数などの状況を集計しました。来週にも発表します。東京や福岡など6都県で待機児童が100人以上増えました。待機児童がいるのは1741市区町村のうち386で、都市部に偏在しています。最も多いのは世田谷区で1,198人。次いで岡山市が729人、3番目は那覇市で559人でした。待機児童は保育所などに入りたいのに待機している子どもを指します。入所をあきらめている場合は人数に含まれません。

 今年4月時点の保育所の定員は263万人で10.3万人増えました。出産後に仕事に復帰する女性の増加や、これまで入所をあきらめていた人が入所希望に転じたことで、受け皿の整備以上に利用者の申し込みが増加。この結果、待機児童数が前年よりも増えました。

 待機児童を年齢別に見ると、0~2歳児が約2万人で全体の9割近くを占めます。小さい子どもほど1人の保育士が面倒をみることのできる人数が少ない。このため、0~2歳児の入所が特に難しくなっています。

 待機児童が前年に比べ最も減ったのは千葉県船橋市です。今年は203人で、前年から422人減りました。前年は397人の待機児童がいた熊本市はゼロになりました。仙台市は206人減り、213人でした。

 厚労省は2017年度中の待機児童の解消に向け、13~17年度の5年間で約50万人分の受け皿拡大を計画しています。15年度までの3年間で31.4万人分を整備しました。

ただ厚労省が公表する数字よりも実質的な待機児童は多いという見方が根強い。たとえば希望する認可保育所に入れず仕方なく認可外保育所に通っている児童や、特定の保育所を希望して空きがある施設の入所を断っているようなケースは厚労省の待機児童には含まれません。こうした潜在的な待機児童は約6万人にのぼります。

 政府は「ニッポン一億総活躍プラン」で17年度末までに待機児童をゼロにする目標を掲げていますが、達成は見通せない状況です。厚労省は2年連続で待機児童が増加したことを受け、人手不足に悩む保育士の確保策など追加対策を検討します。