保育所に完全給食導入 食事量増など好影響 久留米市

　福岡県久留米市が市内の全認可保育所と認定こども園で6月に始めた完全給食が、子どもや保護者に好評です。それまで3歳以上の園児は給食の際、米飯やパンなどの主食を家から持参していたが、子育て支援策として園での提供をスタート。市は「全国でも3歳以上の園児へ主食を提供する例は少ない」としています。

　国の基準では主食とおかずの両方を提供する完全給食は、3歳未満が対象。市内の保育所では国の基準に合わせ、3歳以上の園児には園内で調理したおかずを提供し、米飯やパンなどの主食は持参にしていました。

　保護者の負担軽減などを目的に完全給食の実施を決定。約5,800万円をかけて食器や炊飯器などを各園に整備。市内計82カ所でスタートしました。主食の食材費は、1人1カ月500円を保護者が負担しています。市は各園に対して意見を聴くアンケートを行い、現在集計中。市子ども未来部子ども施設事業課は「子どもたちが給食をたくさん食べるようになったなど、評価する意見が多い」としています。

　同課で保育所などの献立を担当している栄養士の山口知枝さん(31)は「季節に応じた炊き込みご飯など、子どもたちが楽しく食べるための工夫がしやすくなった。食べる楽しみを伝えられる献立を提供したいです」と話しました。