那須塩原・プール事故、11日後に女児の意識回復 市側把握遅れる

　那須塩原市上厚崎の「認定あけぼのこども園」のプールで女児(5)が溺れ、意識不明となった事故で、市は1日、園からの報告として女児が7月22日午後に意識を回復していたことを明らかにしました。市が園から報告を受けたのは1日といいます。回復から10日間、園が報告していなかったことになりますが、市はその理由について尋ねていないとしました。

　市によると、市は22日に女児の回復について、園から文書で報告を受け、報道機関向けに発表したといいます。園は1日、園児の保護者宛てに同趣旨の文書を配りました。園がいつ回復を把握したのか、現在の状態などは把握していないといいます。

　市の藤田恵子(ふじたけいこ)子ども未来部長は「園とは毎日連絡を取り合い、容体に変化があった場合は報告するように伝えていました。もし報告を怠っていたとしたら、その対応を検証委の検討課題にしたい」と説明しました。さらに報道陣から「園はいつ回復を把握したのか」と問われ、「それは園に確認してほしい」としました。

　一方、国が3月に公表した教育・保育施設における重大事故を巡るガイドラインに沿って、同日、弁護士や医師、学識経験者、教育・保育関係者5人による検証委員会初会合が市西那須野庁舎で開かれました。