保育ニュースまとめブログ

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東京)隠れ待機児童、都内に1万8,719人 国が詳細公表

 厚生労働省が待機児童をめぐる詳細を今月公表し、都内で認可園に入れなかった「隠れ待機児童」が4月現在で約1万9千人いることがわかりました。区市町村が公表してきた待機児童数の2.2倍で、問題の深刻さが見えてきました。

 同省によると、都内の隠れ待機児童は1万8,719人。都内では認可園の整備が進んでいますが、前年比で2,234人増えていた。待機児童は8,466人(前年比652人増)でした。

 隠れ待機児童のうち、認可園に申し込んだが入れず、「育児休暇を延長した人」は2,685人(1,126人増)。同様に「求職活動を休止した人」も1,537人(789人増)いました。いずれも前年から大幅に増えています。

 ログイン前の続きほかには、きょうだいで別々の認可園を指定されて入園をあきらめるなど「特定の希望園だけを待ち続ける人」が3,744人(9人減)。「都認証保育所保育ママなどを利用している人」が1万753人(328人増)でした。

「隠れ」が待機児童を100人以上、上回ったのは16区と4市でした。「3年連続で待機児童ゼロ」としていた千代田区は「隠れ」が477人いました。区子ども支援課は「国の定義に従ってゼロとしているが、厳しい現状は認識している」としています。「隠れ」にあたる数字は区のウェブサイトで公表してきました。特に、特定の園を待ち続ける人が142人いることは「深刻だ」として認可園の新設を急いでいるといいます。

 港区は待機児童64人に対し「隠れ」が1,149人。担当者によると、認可園並みの基準で整備した「区保育室」の利用者345人も含まれており、「本当に保育サービスが必要な人数がわかる基準が必要だ」と国の基準作りを求めます。

 「隠れ」が1,504人の江東区。育休を延長した人が都内最多の358人いました。区保育課は急激な人口増による保育需要の増加に追いつけていないとし、認可園などの整備を急ぐといいます。

 「隠れ」が都内最多の2,152人いたのは杉並区。待機児童の136人を2千人以上上回りました。ただ、田中良区長は来春までに2,220人分の保育施設が整備できるとしています。来年度以降も毎年千人分の保育施設整備を続けるとし、「待機児童問題の解消に力を入れている」と強調しました。

 国の公表を評価したのは世田谷区の保坂展人区長です。区は「認可園に入れず、育休を延長した人」を待機児童に計上するなど、厳しく計算してきました。8日の定例会見では「自治体ごとの発表の比較に意味のないことが改めてわかった。国には客観的な指標作りを進めてほしい」としました。