熊本地震:子供たちに遊び提供へ 遊具満載の車、横浜出発

熊本地震でストレスにさらされている子供たちに遊びの機会を提供しようと、東京都のNPO法人「日本冒険遊び場づくり協会」が28日、工作道具や将棋など遊具を満載したワンボックスカー「プレーカー」を横浜市から熊本に向けて派遣しました。現地の市民グループが運営主体となり、休日を中心に公園や空き地を巡回します。

　協会は2003年設立。子供が野外で遊ぶためのワークショップやリーダー育成の事業を展開し全国に地域運営委員を置きます。プレーカーは東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島3県の子供の支援のために発案、現在4台が巡回しています。

△出典:毎日新聞

　熊本地震発生後、九州エリアの地域運営委員から、子供が暗い色で塗りつぶした絵を描いたり、うなされたりするなどの事例が報告され、緊急募金などで資金を集めて新たなプレーカーを購入しました。

　プレーカーの名前は「面白い」の熊本県の方言にちなんで「おもしろかー」とし、地元の市民グループ「IPAくまもと」に寄贈。熊本県のマスコットキャラクター「くまモン」にちなみ「くまモン・プレイパーク・プロジェクト」と名付け、無期限で子供の心のケアにあたります。

　日本冒険遊び場づくり協会の天野秀昭事務統括理事(57)は「熊本の子供たちは、大人が苦しんでいるため遊んではいけないというつらい思いをしている。遊びを通じて元気を取り戻すことが、周囲の大人にも活力を与える」と話しています。