神戸市の児童虐待相談件数 15年度が過去最多に

　神戸市は、市こども家庭センター(児童相談所)に寄せられた2015年度の児童虐待相談・通報件数が904件だった、と発表しました。同様の統計を取り始めた2001年度以降で最多。警察からの通告増加が要因だといいます。同センターは「虐待ではなかった場合もあるが、結果的に防止につながっている」としています。

　警察からの通告278件は相談経路別で最多。児童虐待防止では、家庭内のDVを見て子どもが心に傷を負う「面前DV」も虐待と定義しており、警察がDVに対応する中で、通告するケースが増えているといいます。近隣・知人からは2番目に多い261件。子どもの泣き声が聞こえたとして通報してきた例が多いです。

　これらは「心理的虐待」に当たり、342件で全体の38％。類型別では最も割合が大きい数字になりました。「保護の怠慢・拒否(ネグレクト)」が299件(33％)、「身体的虐待」256件(28％)と続きます。身体的では、骨折などの大けがに至る例は数件で、たたくなどが大半でした。

　虐待の相談件数は全国的に増加し、神戸市でも同様の傾向。同センターには、親自身から「たたいた」「手を挙げてしまいそう」と連絡してきたケースも少数でしたが含まれ、15年度は47件ありました。

相談・通報の受け付けは、神戸市こども家庭センター

平日の午前8時 45分～午後5時半　Tel:078-382-2525

夜間休日相談ダイヤル　Tel:078-382-1900