同時に子育てと介護「身近な問題」45％ 厚労省調査

　子育てと介護に同時に直面する「ダブルケア」について、40歳以上の45.4％が「身近な問題」と感じていることが厚生労働省の調査でわかりました。政府は現時点で少なくとも25万人いると推計。晩産化や高齢化によって、ダブルケアを抱える人はさらに増えそうです。

　調査は今年2月、インターネットモニター会社に登録している40歳以上の男女3,000人を対象に実施。結果は10月上旬に閣議決定される2016年版の厚生労働白書に盛り込みます。ダブルケアを「身近な問題だと思うか」との質問に対し、「思う」と答えた人は15.1％で「どちらかというと思う」は30.3％。一方、「どちらかというと思わない」と「思わない」は計34.0％でした。自らがダブルケアを抱えるほか、子どもに負担させる不安も含まれるとみられます。

　ダブルケアの担い手に必要な支援を2つまで選んでもらったところ、介護と育児を同時に相談できる行政窓口を求める人が最多の43.3％。「介護も育児も合わせて支援サービスが提供される場所を地域でつくる」が33.6％で続きました。

　内閣府の推計では、ダブルケアをしている人は30～40代が8割を占めます。ダブルケアになってから仕事量を減らしたり離職したりした人も多く、負担軽減が急務となっています。