保育ニュースまとめブログ

保育に関連するニュースや記事をまとめたブログです。保育士さんや幼稚園教諭さん、子育て中の保護者の皆さん、保育に関心をお持ちの方々にぜひ読んでいただきたいです。

信州こども食堂:参加1,100人に 地域で子育て定着 ホットライン信州、70回開催 一緒に食事/母親が悩み共有 /長野

 子どもに無償で食事を提供する「信州こども食堂」( NPO法人ホットライン信州主催)が今年1月に活動を始めてからの参加者が累計で1,100人を超えました。子どもだけでなく、子育てに悩む保護者の居場所としても定着しつつあります。

 両親が共働きで家族で食事をする機会が少ない子どもや、子育てに悩み、情報交換を求めている母親などが参加しています。これまでに県内各地で約70回開きました。

 長野市鶴賀緑町のふれあい福祉センターで今月17日にあったこども食堂には、小中学生と幼児約30人が参加。ボランティアの大学生たちに算数などの勉強を教わった後、テーブルを囲んで焼き肉定食を食べました。食後は、学生や親と風船で遊んだり、ポップコーンを食べたりして、会話と笑い声が響きました。母親たちは会場の一角で「いい服あった?」「体調が良かったら次も参加しようね」などと、もらった子ども服や子育てについて話していました。

 4月から参加している長野市の40代主婦は昨年、子育ての疲れで体調を崩して1週間入院したといい、息抜きの時間を求めて5歳の長男と参加しました。「子育ては闘い。1食でも作らなくていいと思うと気が楽になる。国は、こういう場所のためにお金をかけ、支援を充実してほしい」と話しました。

 長男、長女と参加した渡辺瞳さん(33)=長野市吉田=は、調理など運営側の手伝いもしています。「ここは他のお母さんと悩みを共有できる場所」と語りました。

 ホットライン信州は、経済的、精神的に困っている人や孤立している人などを対象に、悩み相談への対応や食料の提供などの支援を行っています。

 発起人の青木正照代表(66)=松本市=はアドバイザーとして活動するうち、悩みを相談する人の多くが、幼少期に「家が貧しかった」「親が精神的に不安定で育児が十分できなかった」「地域で孤立していた」などの経験があることに気づき「食をツールに地域で子どもを育てよう」と思い立ちました。

 こども食堂を始めた際は「この地域に貧困はない」と一部の住民から活動中止を求められたこともあったといいますが、信念を曲げませんでした。

 親は1食100〜300円が必要。開催場所や日程はホットライン信州のホームページ(http://hotline-shinshu.jimdo.com)で確認できます。

問い合わせは同NPO事務局(0120-914-994)。