認可外保育施設の赤ちゃん死亡事故 市の検証委で両親訴え
埼玉県川口市にある認可外の保育施設で、生後3か月の男の赤ちゃんが死亡した事故を受けて31日夜、市の検証委員会が開かれ、赤ちゃんの両親は子どもの保育が優先されていなかったと訴えました。
去年9月、生後3か月の陽向ちゃんが川口市にある認可外の保育施設で、うつ伏せの状態で呼吸していないのが見つかり、その翌日に死亡しました。
市の調査に対し、施設側は「職員が、ほかの子どもの昼食の世話などに追われ、気付いたときには呼吸をしていなかった」と説明しています。
31日夜は川口市が設けた検証委員会の3回目の会合が開かれ、委員の弁護士や保育関係者などが、初めて両親から聞き取り調査を行いました。
このなかで、両親は事故が起きる前、赤ちゃんがベッドで1時間ほど泣き続けていたのに、保育士はだっこすることなく食事の皿を洗っていたなどと指摘しました。そして、子どもを保育することが優先されていなかったと訴えました。
委員会のあと、父親は「認可外の保育施設では、人手が少ないところも多いが、そうした施設でも保育を優先する仕組みを作ってほしい」と話していました。
検証委員会は今後、具体的な再発防止策を検討し、今年度中に報告書をまとめる方針です。