千葉・市原市、保育所を民間委託 6施設閉鎖の代替

　市原市は、老朽化した6つの市立保育所を2017年度末で閉所し、18年度から代替施設の運営を民間業者に委託する事業に乗り出します。関連する事業費約8億3,900万円を、9月の補正予算案に盛り込みました。閉所した保育所の保育士を他の市立保育所に配置するなどして、園児の受け入れを増やし、待機児童の減少を目指します。

　17年度末で閉所予定なのは、姉崎第二、椎津、今津、袖ケ浦、若葉、市津の6保育所で、園児の定員数は合わせて約650人。市原市は現在、6園の新たな代替施設を整備して運営する民間業者を選定中で、本年度中に決定する見込みです。選ばれた業者は、新たに保育所を整備し、定員数の見直しもします。

　6保育所の閉所に伴い、各保育所でそれまで働いていた約80人の保育士は、市が他の市立保育所に配置します。市は、こうした保育士たちを待機児童が多い３歳未満の組に重点的に配置する予定で、小規模保育所の整備など他の施策と組み合わせて、待機児童を減らそうとしています。

　9月補正予算案に計上した約8億3,900万円の内訳は、国の補助金が約7億4,600万円、市の地方債が約7,400万円、市の一般財源が約1,900万円です。

　市保育課によると、今年4月１日現在の市内の待機児童数は、国基準で14人。ただ、認可外保育施設を利用している場合など、国基準では待機児童に含めないケースも含めた待機児童数は、約140人になります。同課の担当者は「民間の活力も使いながら、待機児童を少しでも減らしたい」と話しています。