保育ニュースまとめブログ

保育に関連するニュースや記事をまとめたブログです。保育士さんや幼稚園教諭さん、子育て中の保護者の皆さん、保育に関心をお持ちの方々にぜひ読んでいただきたいです。

「仕事も家庭も」企業が後押し 県内離職防止狙い

 従業員の仕事と家庭の両立を促そうと、働き方や雇用制度を整える動きが県内企業に広がっています。短時間勤務制度を充実させたり、保育料の一部を会社が負担したりと、子育て世代の負担を軽減し、多様な働き方ができる点をアピールして、離職防止や新規採用につなげる狙いがあります。

 日精樹脂工業(埴科郡坂城町)は4月、子どもがいる従業員が勤務時間を1日2時間短縮できる制度の対象を「就学前まで」から「小学校卒業まで」に延長。子どもへの手当も1人につき月6,300円だったのを、1人目8,000円、2人目9,000円、3人目10,000万円と段階的に手厚くしました。男性の育児参加を促すため、失効した有給休暇を年5日間まで「復活」させ、育児休業に当てられるようにしました。

 女性従業員が6割を占めるフレックスジャパン(千曲市)は、働き方や家庭状況について相談しやすいよう、昨年秋までに総務部の担当を段階的に女性6人に増やしました。本年度は「子育てメンター」計4人も配置し、男性も含めて悩みを細やかに聞き取ります。育児を理由に退職した社員の再雇用も進めています。

 ヤッホーブルーイング(北佐久郡軽井沢町)は、子どもが3歳になるまでの保育料の75%を会社が負担する「すくすくエール制度」を導入しています。勤続2年以上の正社員で、社内の評価基準を上回る―などの条件がありますが「保育料が負担で離職につながるケースを回避できる」(広報担当者)とします。高齢者福祉施設を経営するたまゆら(飯田市)は、施設内に従業員の子どもを預かる託児所や児童学級を設けました。

 就業時間を柔軟に決められるフレックスタイム制度は、ミスズ工業(諏訪市)、デンソーエアクール(安曇野市)などが導入。サイベックコーポレーション(塩尻市)は、育児などを理由に短時間勤務を選んでも賃金体系などが通常勤務の社員と同じ「短時間正社員制度」を採用している。

 県は多様な働き方を普及させようと昨年7月、認証制度「職場いきいきアドバンスカンパニー」を創設。今年8月1日時点で認証企業は20社となった。本年度内に100社を目指しており、坂口秀嗣雇用・就業支援担当部長は「全国的に求人倍率が高く、人が都市部に偏る懸念がある。県内企業に取り組みの利点を知ってもらい、人材確保につなげてほしい」としている。