受験料補助苦戦 昨年度申請9人 県PRを徹底 ／埼玉

　県内の保育士人材を確保しようと、県が始めた新人保育士を対象とした保育士試験の受験料補助事業が苦戦を強いられている。事業を開始した昨年度、330人の見込みに対して9人しか申請がありませんでした。このため県は今年度、徹底したPRに乗り出しています。

　保育士資格は厚生労働大臣の指定する大学や専門学校などを卒業するか、保育士試験を受けて合格すれば取得できます。

　県の事業は、試験合格者(県外での受験者含む)が県内の保育所に就職した場合、保育所のある市町村を通じて申請すれば、昨年度以降の試験で受験料として払った約1万3,000円を補助される仕組み。県は例年の県内合格者が500人程度であるため、その6割程度が申請すると見込み、昨年度330人分の予算を計上しました。

　しかし蓋を開けてみると、申請者は7市町を通じた9人にとどまった。県少子政策課は「2年目の今年度は申請が増えるかもしれない」とする一方で、「広報に努めたが、各保育施設に周知しきれていない可能性もある」と分析しています。

　事業は今年度も昨年度と同じ枠の予算を計上しており、同課は「県や市町村の広報誌や保育士の就職フェアで事業をPRしていきたい」としています。