保育ニュースまとめブログ

保育に関連するニュースや記事をまとめたブログです。保育士さんや幼稚園教諭さん、子育て中の保護者の皆さん、保育に関心をお持ちの方々にぜひ読んでいただきたいです。

入園理由確認、県内で厳格化 国の新制度・需要増を反映

 保育園に入園する際に保育の必要性を認定する県内の自治体に、入園理由をより厳しく確認する動きが出ています。長野市は本年度、求職活動を理由に子どもを預ける保護者に毎月、報告書の提出を求め始めました。農業の出荷証明など、より詳細な資料の提出を求める市もあります。国の新制度や、県内で3歳未満児の保育需要が高まり、受け入れが難しいことが背景にあるとみられます。公平公正な利用を目指す趣旨だが、保護者からは戸惑う声も出ています。

 長野市の「求職活動状況報告書」は、求職先企業名や職種、雇用形態、面接の結果など日々の活動内容を書き込む欄が並びます。保護者は1カ月の活動を記入後、保育園を通じて市に提出します。求職活動を理由とした入園期間は3カ月。その間に就職先が決まれば保育が必要な理由を「就労」に切り替えます。決まらない場合は本人に就労の意思やそれまでの活動を確認した上で、基本的に期限を2カ月延長しています。
 求職活動を理由とした入園は毎年度4月が最も多く、本年度は273人(4月1日時点)。例年6〜7割ほどが3カ月以内に職を見つけるといいますが、市保育・幼稚園課は「延長が長期化する現実もある」といいます。
 報告書提出を始めた理由について同課は、昨年度に始まった国の「子ども・子育て支援新制度」を挙げます。保育の必要性を市町村が認定する形になり、入園理由をよりしっかり確認する必要があるとしています。3歳未満児が定員オーバーの園もあり、「緊急度の高い育休明けの保護者が、年度途中で子どもを預けるのが難しい実態もある」としています。
 須坂市は、これまで3カ月以内に職を見つけられなかった場合、求職活動を報告する申立書を保護者が出せば、何度でも期限を延長してきましたが、本年度からは基本的に延長を認めません。職が見つからなければ、幼稚園を勧めるなど個別に対応します。年度途中の園児受け入れが難しい状況があるため、市教育委員会は「優先順位をより客観的にみる必要がある」(子ども課)としています。

 他にも千曲市は本年度の入園申し込みから、「就労」で農業を理由とする保護者に、出荷を証明する書類を添付するよう求めています。在園児の継続利用を確認する際にも必要です。千曲市こども未来課は「例えば、家庭菜園で自家用野菜だけを作るのを『農業』とされると優先順位が明確にならない」。と話します。塩尻市は「より公平な認定のため」として、雇用主が家族や親族らの場合、源泉徴収票を必要書類に加えました。