改善希望のトップは「給与」 ７割が希望 栃木県、保育士に初アンケート

　栃木県内で働く保育士の７割超が給与や賞与などの改善を求めていることが7日、県が初めて実施したアンケートで分かりました。待機児童が社会問題となり保育士確保が喫緊の課題となる中、現状の低賃金に対する保育士の不満が浮き彫りになった形です。政府は2017年度から保育士の月給を約6千円増やす予定の一方、民進党は約5万円の月給引き上げを掲げており、保育士の処遇改善が夏の参院選の争点に浮上しています。

　アンケートは、保育士の就労状況などの実態を把握するために栃木県が2月に実施。県内の保育士有資格者全員を対象に郵送で行い、発送数が1万7462件、回収数が6747件で回収率は39％。回答者の内訳は、現在保育士として働いている人が63％、資格は持っているが現在は働いていない「潜在保育士」が37％でした。就業中の54％は正規職員です。 

　就業中の人に現在の職場に対して、改善してほしいと思っていることを複数回答で聞いたところ、給与・賞与等の改善が72％で最も高い値になりました。有給休暇を取得しやすくすることが47％、職員の増員が46％と続と続いています。

　▲出典:下野新聞

　厚生労働省の賃金構造基本統計調査（14年）によると、保育士の平均年収は216万円で、全職種平均（330万円）より114万円も低くなっています。