保育ニュースまとめブログ

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待機児童倍増1,139人 中国地方 広島市は161人

 中国地方で本年度当初(4月1日時点)、認可保育所に入れなかった「待機児童」は4県の9市町で計1,139人に上ることが27日、中国新聞のまとめで分かりました。前年度(計576人)からほぼ倍増。9市町で最多の岡山市が集計方法を変え、大幅に増えたため全体を押し上げました。同市をはじめ、人口の多い広島、倉敷の3市で100人を超えました。

 岡山市は729人で、前年度(134人)の5.4倍。同市はこれまで、厚生労働省の定義に沿って、自宅から30分未満で通える保育所に空きがあるのに入らないケースを待機児童から除いていました。本年度から、その一部などの「隠れ待機児童」を加える独自の定義にしたことで待機児童数が増加しました。

 同市の担当者は「これまでの定義は市民感覚とずれていた。非常に多いが、減らすべき目標として明確になった」とします。

 

 他の8市町は同省の定義通りに集計。2番目に多かったのは広島市で161人(前年度比95人増)。倉敷市111人(69人減)▽山口市65人(3人減)▽総社市27人(31人減)▽松江市22人(22人増)▽雲南市9人(増減なし)▽岡山県早島町8人(13人減)▽出雲市7人(30人減)。鳥取県の全市町村を含む、残る98市町村はゼロでした。

 前年度より増えた広島、岡山、松江の3市は、いずれも入所申込者数も伸びました。松江市の担当者は「定員を増やしたが、それ以上に希望する親が増えた。2015年度に国が入所要件を緩め、需要が喚起された面もある」と分析します。

 各市町は今後、ソフト、ハード両面の施策で減少を目指す方針。2018年度までのゼロを掲げる山口市の担当者は「保育所の新増設などで定員を地道に増やしたい」とします。広島市松井一実市長は23日の記者会見で、保育士の待遇改善が必要との認識を示し「消費増税の延期で国の財源措置は遠のく。(市独自の)別の施策も考えたい」と話しました。