保育ニュースまとめブログ

保育に関連するニュースや記事をまとめたブログです。保育士さんや幼稚園教諭さん、子育て中の保護者の皆さん、保育に関心をお持ちの方々にぜひ読んでいただきたいです。

女性・若者の起業活発 育児サービスやカフェ

 四国で女性や若者の起業が活発です。日本政策金融公庫の2015年度創業融資は過去最高水準で、とりわけ小口融資(300万円以下)の伸びが目立っています。地域のニーズに応じた保育サービスや、地元の異業種と連携したカフェなど顔ぶれは多彩です。既存の枠にとらわれない新事業は地域活性化にも一役買っています。

 高知市津野裕子さん(58)は昨秋、保育サービスを始めました。子ども2人を育てましたが、16年間の教員時代は「子どもの発熱時など急な呼び出しに迎えに行けず苦労した」。共働き家庭が増え、職種によって事情も異なるなかで、各家庭に合わせ、きめ細かく「隙間」を支援するのが起業の狙いです。

 認定資格を持つベビーシッターら約20人のスタッフが登録。いわゆる病児の保育にとどまらず、多様なサービスが特徴です。住宅展示会や各種学会など、イベントの主催側と調整し、会場に託児ルームを設ける一時預かりを積極的に展開します。

 200万円の融資を事務所内装費や初回給料に充てました。今後は就学前の障がい児を特定のシッターが受け持ち進級を支援することや、「30分500円」の気軽なサービス提供を構想します。

 

 日本公庫四国創業支援センターによると、2015年度の四国の創業融資は742件と前年度比横ばい。ただ、30歳未満の若者が5割増え、女性の小口(300万円以下)は3割増の90件と伸びが顕著です。融資要件緩和の効果もあるが「潜在的な起業ニーズは高く一部を発掘できた」(同センター)。

 香川県東かがわ市に昨年10月、アンティーク調のカフェ「kuki」を開いたのは、地元出身の太田夏樹さん(28)。昼は日替わりプレート、夜はパスタやピザを提供します。店内には家具を始め、こだわりの品をそろえました。ユニークなのは食器に使う地元陶芸家の作品や、地場業者の靴下など、飾りながら委託販売します。

 大阪でブライダルの調理を学びました。結婚を機に地元でパート勤めをしましたが「手に職を」と一念発起。夜営業の日は5歳と4歳の子どもは店の片隅のスペースで待ちます。「リピーターもできたが、客入りの波が悩み」だといいます。アンティーク家具のイベントに出店するなど子育てと両立しながら売り込みに奔走しています。

 徳島市の秋山雅美さん(40)は行政書士の資格を生かします。大学卒業後に資格を取得。主に東京で働き、起業相談の仕事に興味がありました。「まず自分が起業を経験してみよう」と、100万円弱を借り実家の一部に事務所を設けました。

 補助金助成金の申請支援に力を入れます。技術やビジョンはあるのに、制度を知らず手続きも苦手な事業者が多いことに気付きました。秋山さんは「地元企業をサポートして、一緒に成長していきたい」と力を込めます。

 日本公庫は女性や若者にしぼった相談会や女性創業者の事例集の発行などに取り組みます。意欲ある女性・若者らが起業しやすい環境づくりが進めば、地域を刺激し発展にもつながりそうです。