保育ニュースまとめブログ

保育に関連するニュースや記事をまとめたブログです。保育士さんや幼稚園教諭さん、子育て中の保護者の皆さん、保育に関心をお持ちの方々にぜひ読んでいただきたいです。

岡山)児童相談所への通告801件、県内4年ぶり増

 岡山県内4カ所の児童相談所(児相)に寄せられた虐待の相談件数が、2015年度に801件(前年度比30件増)にのぼったことが、県のまとめでわかりました。4年ぶりに増加に転じました。県管轄の児相ではネグレクト(育児放棄)が半数超を占めており、児相と県警などの連携が進んだ結果とみています。

 県が管轄する三つの児相が対応した虐待件数は486件。内訳は、ネグレクト274件(56.4%)▽心理的虐待147件(30.2%)▽身体的虐待61件(12.6%)▽性的虐待4件(0.8%)でした。

 全国では心理的虐待がトップで、身体的虐待、ネグレクトの順。県内でネグレクトの相談が多い理由について、県は「子どもの服装やにおいの異変に気付くなど、都会より近隣住民の目が行き届いているのでは」と分析しています。主な虐待者は、実母が309件、実父が145件で両親からの虐待が全体の93.4%を占めました。

 相談経路は、警察が最多の150件(30.9%)で2013年度と比べて割合が倍増しました。夫婦間のドメスティックバイオレンス(DV)の警察への通報が増え、その場に子どもがいたケースは、大半が児相へ通告されているといいます。

 一方、近隣住民や知人からの相談は7件(1.4%)にとどまりました。岡山県子ども未来課の担当者は、市町村や警察に通報しているケースもあるとしたうえで、「子どもの虐待が疑われる場合には児相に相談してほしい」と呼びかけています。

 

■「連鎖断つ」県行動計画 発見から自立支援、一貫対応

 岡山県は、4月に施行した「子どもを虐待から守る条例」に基づき、児童虐待防止対策行動計画を定めました。県の関係部署、児童相談所、県警などが連携し、「虐待の連鎖」を断つことが目標。虐待の早期発見や対応から自立支援まで一貫した取り組みを行います。

 行動計画は、5つの柱があり、児童虐待防止に向けたイベントの開催、中高生に対する妊娠や出産の知識の啓発、母子への支援、里親制度の推進などを掲げています。今後は、年度ごとに実施状況を取りまとめて公表し、新たな行動計画を策定していきます。