保育ニュースまとめブログ

保育に関連するニュースや記事をまとめたブログです。保育士さんや幼稚園教諭さん、子育て中の保護者の皆さん、保育に関心をお持ちの方々にぜひ読んでいただきたいです。

少子化の元凶は長時間労働=共働きで子育て大変-共産・吉良佳子氏インタビュー

 主要政党の女性議員インタビュー最終回は、参院で最年少の共産党吉良佳子氏(33)。力を入れる子育ての問題では、依然として残る長時間労働の慣行が「元凶」だと指摘し、その是正を訴えました。


-安倍政権が掲げる「一億総活躍」や「女性が輝く社会」をどう評価しますか。
 管理職登用などに数値目標を定める方向性は大事な視点です。ただ、本当にやる気があるのかと言わざるを得ない部分もあります。雇用面では実態として男女の賃金格差がありますし、保育の問題でも質を担保しないで子どもを詰め込む手法では対策とは言えません。分かっていないと言わざるを得ないでしょう。

-世間の男性管理職らに注文はありますか。
 女性とか男性とか若いとか、カテゴライズから入る方が多いと思うが、一個人として向き合ってほしいと思います。女性でも打たれ強い人はいるだろうし、いろいろな言葉にナイーブに反応してしまう人は男女問わず居るはずです。

-政界入りの動機は
 入党は大学1年の時。父親共産党の地方議員(高知市議)でした。共産党反戦平和を貫いてきたことに共感していました。2005年に印刷会社に入社し、企業の社会的責任の報告書を書いていました。2008年にリーマン・ショックが起き、主だった企業の社会的責任の報告書を調べたら、派遣切りについて書かれているのはほぼゼロだった。すごく疑問を感じているさなかに声がかかり、2009年の東京都議選に立候補しました。
 一歩外に出て、自分の思いを真っすぐ訴えていきたいと決意しました。次点で落選しましたが、次回も目指そうと頑張っている時に2013年の参院選で、また声が掛かり、国政で雇用のルールそのものを変えて理想の社会をつくる仕事をしたいと挑戦しました。

-60社受け、内定は1社だったそうだが、就職氷河期をくぐり抜け、民間企業で働いた経験はどう生きているますか。
 就職活動では「女性を採るのは結婚、出産もあるからリスクだ」と言われました。それに対して何も言えなかった悔しさがあります。サービス残業もどきが横行しているのを目の前で見えてきました。周囲にも働き過ぎて身体を壊したケースは少なからずありました。それが(雇用問題に取り組む)原動力になっています。
 

-0歳児を抱えて共働きしていますが。
 もう大変。認可保育園に入れず、認可外の保育園に何とか入れたが、バスを使って片道40分。朝送って、その足で電車に乗って国会に行きます。朝食を取る時間がないときもあります。迎えも(目黒区議の)夫と分担しながら。保育園では離乳食などの相談もしています。親だけでなく、コミュニティーで支え合いながら子育てすることの大切さを実感しています。

-子育てや少子化といった問題の解決の道筋をどう考えますか。
 一番は働き方。長時間労働は、生きにくい社会の元凶になっています。長時間働かないと昇進も昇給もありません。子育てや家事をしようと思っても、男女問わずできません。まず、これを是正させることで、家庭の時間もきちんと保障すべきです。短い労働時間でも生活できるだけの賃金も保障しないといけません。

 -夫が姓を変えたそうですが。
 2013年参院選のとき、彼は都議選の(共産党の)候補者で一緒に活動することもありました。付き合い始めたのは参院議員になってからです。2014年末に結婚しました。当初は事実婚でした。
 ただ、現行の法制度では産まれた子供は非嫡出子になってしまうので、出産を機に婚姻届を出しました。その時に夫婦で話し合い、「吉良」にした。夫は通称と戸籍名が違うことで大変な思いをしています。銀行カードの名義など使い分けが非常に面倒くさいそうです。選択的夫婦別姓により多様な夫婦の在り方を認めることは重要です。

 ◇吉良佳子氏略歴
 吉良 佳子氏(きら・よしこ)早大一文卒。印刷会社勤務を経て13年参院選の東京選挙区で共産党から出馬し、初当選。目黒区議の夫との間に男児。高知市出身。