保育ニュースまとめブログ

保育に関連するニュースや記事をまとめたブログです。保育士さんや幼稚園教諭さん、子育て中の保護者の皆さん、保育に関心をお持ちの方々にぜひ読んでいただきたいです。

大月にオープン 元消防員がドクター /山梨

 壊れたおもちゃを修理する「大月おもちゃ病院」が、大月市大月町花咲の市総合福祉センター2階の児童館にオープンしました。

 ボランティアで「おもちゃドクター」を務めるのは、高橋清房さん(61)=同市猿橋町。元上野原市消防本部職員で、今年3月末に公務員生活を終えたばかり。「ドクター」歴9年のベテラン、葭沢一正さん(65)=笛吹市境川町=に指導を受け、「日本おもちゃ病院協会」(東京都)の養成講座課程を経るなど経験を積みました。県内では7人目といいます。

 古いおもちゃは動力にゼンマイを使ったが、最近は電池で動くおもちゃが多く、電池や配線関連の故障が目立つという。高橋さんは「診療を通して、物を大切にする心を育みたい」と話します。

 予約は不要で、原則無料(材料費、部品代などは相談の上、実費負担)。1人1台で、コンピューターゲーム機やエアガンなどは対象外。開催は当面月1回、午後3時〜同5時(10月17日、11月21日、12月19日、1月16日、2月20日、3月21日)を予定しています。

スマホで当日予約も!一時保育予約サービス「CoPaNa」

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△出典:ITライフch

 リクルートでは、PCやスマートフォンから一時保育の受け入れが可能な保育施設をリアルタイムに検索・予約できるWebサービス「CoPaNa(コパナ)」の提供を行っています。

 CoPaNaでは、登録されている保育施設について、室内の様子(写真)や面積、地図などのアクセス方法、在園児数、子どもの年齢構成、食事提供の有無や内容、利用料金といった情報が掲載されています。

 営業時間にかかわらず、Web上から一時保育の空き状況をリアルタイムに確認・予約し、あらかじめ利用時に保育施設に提出する園児票も記入・提出できます。園長・職員のプロフィールや1日のプログラムなど保育の様子を写真で見ることもできるほか、実際に一時保育を利用する前に施設の見学もできます。

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△出典: ITライフch

 利用方法については、予約日時を選択した後、保護者の名前、電話番号、メールアドレス、自宅の郵便番号と、子どもの名前と生年月日を記入して登録します。

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△出典: ITライフch

 施設によっては最低30分~2時間からといったように短時間の利用もできるので、保護者の体調不良や通院、休日・時間外出勤や慣らし保育などから、家事や試験勉強、リフレッシュといった自己都合まで、さまざまな利用シーンが想定されています。

 CoPaNaについては10月現在、東京都品川区や世田谷区など都内11区の25施設でサービスを行っており、空き状況によっては当日数時間後の予約ができる施設も見受けられます。

配偶者控除、廃止提言 子育て充実要望

 経済同友会は3日、中長期的な税制改革に向けて配偶者控除の廃止などを柱とする提言を発表しました。廃止によって生じる約1兆円の財源を子育て支援など少子化対策に振り向けるべきだとしました。今後、実現に向けて政府などに働き掛けます。

 経済同友会は、配偶者控除が女性の就業意欲を妨げているとの指摘も多いことから、廃止して女性の社会進出を促すと同時に子育て支援の財源確保に努めるべきだとしました。

 一方、消費税に関しては、財政健全化のため「10%超への引き上げを早期に検討すべきだ」とするとともに、2019年10月に予定している10%への引き上げについて着実な実施を訴えました。

 現在29%台の法人税の実効税率に関しては25%への早期引き下げを求めました。

第7回リブロ絵本大賞が決定!児童書担当者が選んだ今年一番おすすめの絵本は?

 毎年刊行されるたくさんの絵本の中からリブロ・よむよむ・パルコブックセンター各店の児童書担当者が「広く紹介したい」「強くおすすめしたい」と思う作品を選び、投票によって第1位を決める「リブロ絵本大賞」。第7回となる今回は『いちばんしあわせなおくりもの』が大賞に決定し、そのほか9作品が入賞しました。

 大賞・入賞作は10月1日より、「リブロ絵本大賞フェア」としてリブロ・よむよむ・パルコブックセンター全店で一斉展開されます。

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△出典:ほんのひきだし

 大賞に輝いた『いちばんしあわせなおくりもの』は、森のはずれにある2軒の家で暮らすのんびりやのくまくんと、元気なこりすを柔らかなタッチで描いた作品。大好きなくまくんを喜ばせたくて贈り物を探すこりすと、どんなものを提案されても「なんにもいらないよ」と答えるくまくんの、お互いを思う気持ちがじんわりと胸を温かくしてくれます。

 今回は、2015年8月から2016年7月までに刊行された絵本を対象に、児童書担当者の推薦で10作品を候補作として選出。下記の9作品が入賞作となりました。

入賞作
・『もうぬげない』(ヨシタケシンスケブロンズ新社

・『ノラネコぐんだん おすしやさん』(工藤ノリコ/白泉社

・『ぺんぎんたいそう』(齋藤槙/福音館書店

・『とんでもない』(鈴木のりたけ/アリス館)

・『やさいのがっこう とまとちゃんのたびだち』(なかやみわ/白泉社

・『オニのサラリーマン』(富安陽子大島妙子福音館書店

・『ヨクネルとひな』(LEE、酒井駒子ブロンズ新社

・『おたのしみじどうはんばいき』(宮知和代/アリス館)

・『がたごとがたごと しゅっぱつしんこう』(たかいよしかず/金の星社)

 

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△出典:ほんのひきだし

大阪)大阪市2カ所目、児童相談所開設 平野区

 大阪市は3日、平野区児童相談所を開きました。市内2カ所目。名前は「市南部こども相談センター」(06-6718-5050)。高部修所長はこの日の朝礼で「区役所など関係機関と顔の見える関係をつくり、子どもにとって最善の利益を守ろう」と職員およそ100人に呼びかけました。

 同センターの担当地域は、阿倍野、住吉、東住吉、平野の4区。児童虐待、障害、ひきこもり、非行や家庭内暴力などの相談に応じます。昨年度、4区から受けた電話やメールなどの相談で対応した数は3,506件。うち児童虐待の相談は1,051件でした。

 里親や不登校など一部の相談は、中央区のこども相談センターでのみ受けます。

 来所による相談は平日午前9時~午後5時半。「児童虐待ホットライン」(0120-01-7285)では年中無休で24時間対応しています。

幼稚園や保育園で"遊び込む‘"経験が多い子どものほうが「学びに向かう力」が強い

 ベネッセホールディングスの社内シンクタンク「ベネッセ教育総合研究所」は、幼稚園や保育園、認定こども園などに通う年長児をもつ保護者2,266名を対象に、2月に「園での経験と幼児の成長に関する調査」を実施しました。国内外の研究において、改めて幼児期の教育や保育の重要性が明らかになるなか、この調査は、子どもの成長と関連する園での経験や、それを支える園の環境がどのようなものかを検証。園での子ども経験という視点から「保育の質」を議論する際の参考となる資料を目指しました。

園生活と子どもの成長

 年長児の保護者の半数以上は、この1年間で、園で子どもが“遊び込む経験”が「よくあった」と回答。具体的には、「遊びに自分なりの工夫を加える」(66.5%)、「先生に頼らずに製作する」(64.9%)、「挑戦的な活動に取り組む」(59.1%)、「見通しをもって、遊びをやり遂げる」(52.9%)となっている(%は「とてもよくあった」+「よくあった」の合計)。

 また、保護者の6割台は、園に“自由に遊べる環境”があったと回答。具体的には、「自由に遊べる時間が十分にある」(68.8%)、「自由に遊べる遊具や素材が十分にある」(65.8%)、「自由に遊べる場所が十分にある」(64.6%)などとなった(%は「とてもよくあった」+「よくあった」の合計)。そして調査から、園で自由に遊べる時間や場所、遊具や素材があるなど、自由に遊べる環境が充実しているほど、年長児の“遊び込む経験”が多くなることも判明。先生が子どもの「やりたい」気持ちを尊重しているなど、受容的に関わっているほど、年長児の“遊び込む経験”が多くなることもわかりました。“遊び込む経験”と、友だちとの“協同的な活動”の経験の多さは関連していました。さらには、年長児が1年間に園で“遊び込む経験”が多いほうが、子どもの「学びに向かう力」は高い傾向にありました。

園での生活を通した保護者自身の成長実感が強いほど、子どもの意欲を尊重する養育態度をとる

 園での生活を通して、83.6%の保護者が「子どもの得意なことやよさに気づいた」と回答したほか、「安心して子育てできた」(76.0%)、「自分の視野が広がった」(68.5%)、「子どもへの関わり方がわかった」(67.5%)と回答した(%は「強く感じる」+「やや強く感じる」)。園から提供される情報を子育ての参考にしているほうが、園生活を通して自分自身の成長を感じるようです。そして、保護者自身の成長実感が強いほど、子どもの意欲を尊重する養育態度をとる傾向がみられます。

 今回の調査では、年長児の1年間を保護者が振り返った際に、子どもが園で自分なりに遊びに工夫を加えたり、見通しをもって遊ぶなどの“遊び込む経験”を多くしたと感じるほうが、子どもの好奇心やがんばる力などの「学びに向かう力」は高くなる傾向がみられました。「学びに向かう力」は、非認知的能力、社会情動的スキルともいわれ、生涯にわたり、社会生活を営む上でその人を支える基盤となる力といえますが、この力を支えるのが園生活での“遊び込む経験”であると考えられます。また“遊び込む経験”をするためには、園で自由に遊べる環境や先生の受容的な関わりが大切であることも伺えます。さらに“遊び込む経験”と友だちとの“協同的な活動”の経験には関連が見られたことから、遊び込む過程で友だちと豊かに関わる子どもたちの姿が浮かび上がります。

 一方、園生活を通した保護者の成長実感は総じて高く、園便りなど園との接点から得る情報を子育ての参考にしているほうが、保護者自身が成長を実感して、子どもの意欲を尊重する養育態度をとる傾向がみられ、そうした養育態度が「学びに向かう力」に関連している可能性もうかがえました。以上のことから、幼児の成長のために、園が担う役割の大きさが改めて明らかになりました。

手取り月12万円、夜は居酒屋でダブルワーク 現役保育士の過酷な労働事情

手取り月12万円、夜は居酒屋でダブルワーク 現役保育士の過酷な労働事情

 待機児童問題が深刻化しています。その要因の一つが保育士不足です。低賃金で長時間労働という過酷な労働環境のために、資格を持っているにも関わらず、保育士として働くことを諦める人も多いです。

 保育園勤務3年目の三井佐知子さん(仮名)は「子どもの笑顔だけでは乗り切れなくなっています」と語ります。今、保育の現場は一体どうなっているのでしょうか。現役保育士に聞きました。

持ち帰り残業に休日の研修、激務とストレスで7キロ痩せる

もう続けられません

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△出典:キャリコネニュース

 子どもの人数で保育士の数が決まる保育の現場。佐知子さんの勤める保育園では、パートを含む20人ほどの職員がシフト制で子どもをみています。でもこれは最低限の人数だといいます。

 「ケガや事故を未然に防ぐため、片時も目を離せません。その中で、基本的な生活習慣を身につけさせたり、子どもの発育段階に合わせたカリキュラムを組んでしつけや学びを促したりと、年相応の力を養う指導もしています」

 元気に走り回っているだけに見える外遊びの時間さえ、「季節を肌で感じる」「外遊びのルールを身につける」などの狙いがあります。そして、それらを「指導計画」として事前に作成するのも保育士の仕事のひとつです。また、毎月のクラス通信、園での様子を保護者と共有するための連絡帳、子ども一人ひとりの発達記録など、デスクワークも多いです。

 「うちの園はすべて手書きがルールなので、書類作成だけでもかなり時間がかかります。でも、職員の数がギリギリで現場から離れられないため、自宅に持ち帰らないと書き終わらないんです。お遊戯会の衣装直しや運動会の小道具づくりなど、イベントの準備もほとんど持ち帰りですよ」

 表向きは残業禁止となっているが、「持ち帰りが当然のムードがある」のだそうで、帰宅後も仕事に追われ、ほとんど眠れないまま出勤時間を迎えることも多いといいます。

 ほかにも、休日に研修がおこなわれたり、時間外に保護者から相談を持ち掛けられたりと、保育以外の業務が山積み。

 「それでも頑張れるのは、子どもたちの成長が嬉しいから。でも、保護者からの理不尽なクレームや、先生同士の陰湿な嫌がらせなどメンタル面の負担もあり、激務とストレスから入社1年目に7キロも痩せました」

3年目になっても基本給は上昇なし、「月収20万円で勝ち組」という感覚

 佐知子さんは「どんなに激務でも、見合う対価があれば納得できるのですが……」と語るが、給与面もかなり厳しい。

 「1年目の基本給は16万円でした。そこから税金や組合費、給食代などが引かれるので、手元に残るのは12万円ほど。3年目になって手当が若干つきましたが、基本給は上がっていません」

 持ち帰り仕事は当然残業代がつかず、かわいい子どもたちのために寝る間を惜しんで働いても給料に反映されることはない。

 「安いからと手を抜けば、困るのは子どもたち。母性を利用されているはと思いつつ、きちんとやってしまうんですよね。でもこれ、この業界では一般的なんです。残業代がきちんとついている子や20万円近い基本給をもらっている子は勝ち組ですよ」

政府は保育士の給与を引き上げる方針を明らかにしているが……

 「子どものため」という大義名分のもと、激務薄給の保育の現場。奨学金の返済や携帯代などを支払ったら自由になるお金はほとんどなく、ひとり暮らしはおろか、生活すらままなりません。そのため、佐知子さんはしかたなくダブルワークをしています。

 「休日や早番の日を利用して知り合いの居酒屋でバイトしています。時給で換算すると、こっちのほうがはるかにいい給料をもらってますよ(笑)」

 しかし、昼も夜も働くとなると疲れが抜けず、保育に集中できなることもあるといいます。

 「子どもたちがかわいくて辞め時を逃してきましたが、何かあってからでは遅いですし、自分の体のためにも今年度で退職しようかと思っています」

 志を持って現場に立っても、過酷な状況に潰されて離職を余儀なくされる先生たち。政府は来年度から保育士の給与を月額2%(約6,000円)引き上げる方針を明らかにしていますが、焼け石に水でしょう。子どもたちの健やかな成長のためにも、労働条件の早急な改善が望まれています。